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2004.05.11

呪い!/アーロン・エルキンズ

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アーロン・エルキンズ著、『呪い!』(ミステリアス・プレス文庫)amazon

アーロン・エルキンズのスケルトン探偵シリーズの(おそらく)2番目に日本で訳された本書。しかし、順番でいうと一番が「暗い森」で2番が本書か「古い骨」だろうな。「暗い森」でジュリー(主人公の結婚相手)とギデオン(本編主人公)が出会うのに、それよりも前に訳されている本書ではもう結婚しているから。とはいえ、面白いには変わりがない。

≪あらすじ≫
新しい大学で正教授になったギデオンはデスクワークに追われて、うかないじめじめとした冬を西ワシントンで過ごしていた。そんなギデオンのもとに。彼の恩師であるエイブラハム・アーヴィング・ゴールドスタイン(通称エイブ)から、ユカタン半島での遺跡の発掘に誘われた。フィールドワークを望んでいたギデオンは喜んでジュリーと共にメキシコへ向かった。ギデオンも発掘に参加していた1982年当時、なにやらスキャンダルな出来事が起きたマヤ遺跡のトラロックへと。

毎回不思議に思うのは、読んでても忘れていたり、読んでなくても読んだと思っていることが多いシリーズだなということ。多分順序がちょっと不同なのと、シリーズものなのと、さらに海外ミステリーだということが重なっているからだろう。まさに、エンターテイメント的小説だ。それがこのシリーズの良いところだ。今回もユカタン半島の素敵な描写が所々に挿入されている。著者が実際に現地に行って、体験したことがずいぶん含まれているんだろうと思わせる箇所が随所にある。

遺跡は枝の間から次第に見えてきた。ところが今、道が切れると同時に、星の光を受けて静まり返る、白く巨大なチチェン・イツァーが息を呑む唐突さで、いきなり眼前に開けた。右手に神殿を頂く中央ピラミッド、エル・カスティーリョがそびえている。荒涼として輝く巨大な灰色の氷の塔は、、昼間とは較べものにならないほどはるかに圧倒的だった。その向こうに、薄い夜霧にかすんで見えるのが、血塗られた戦士の神殿と千本柱。前方には広大な球戯場がある。そしてすべてをすっぽり包むジャングルの存在が、目には見えないが、膚に感じられる。時の命ずるままに再びすべてを呑み尽くそうと、じっとチャンスをうかがうジャングル。
P123,L11~

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コメント

こんばんは

「呪い!」っていう題名だけでも、とても気になります。
あらすじの次の本書の文の発音がとてもしにくそうなのも気になります(これは冗談です、笑)。
ミステリーですか。非常に気になった本でした。

投稿: ke5 改め ke531 | 2004.05.11 01:41 午前

ke531さん、おはようございます。
アーロン・エルキンズはどのくらい人気があるのか私にもわからないんですが、日本でこれだけ次々と翻訳されているのでけっこう好きな人がいるんでしょう。ただ、小さい本屋さんではなかなか置いてあるところがありません。
題名は次々とグロテスクなんですが、内容はさっぱりエンターテイメントという感じです。好みの問題かもしれませんが、オススメなシリーズです。
発音しにくいのはスペイン語でしょうか?チェチェン・イツァーとか?

投稿: 葉兎 | 2004.05.11 10:32 午前

そうです。いかにも音読したら舌噛みそうな言葉だと思ったので、笑。

自分の読んでるシリーズものは、ジェイムズ・エルロイ作品を読んでおります。これは犯罪小説のジャンルだとおもいますが。
一番有名なのが映画になった「LAコンフィデンシャル」です。これは、通称「暗黒のLA四部作」シリーズ三作目になるので、結構削られたり、小説とは、違うところがあったりします。シリーズを通して裏テーマがあるので。なのでJ・エルロイ作品は、お勧めです。

投稿: ke5 改め ke531 | 2004.05.12 03:15 午前

ke531さん、こんばんは。
ジェームズ・エルロイ作品は読んだことがありませんが、「LAコンフィデンシャル」は映画館で見ましたよ。最後まで気の抜けない面白い映画だった思い出があります。こういうのは大好きです。「ユージュアルサスペクツ」なども面白かったですよ。ということは小説はもっと面白いということかな。
積読リストに入れておきます。

投稿: 葉兎 | 2004.05.12 09:53 午後

葉兎さん、TBとコメントありがとうございましたー。
こちらからも早速させて頂きました(^^)。
このシリーズって、確か今9作出てるんですよね。
まだまだ半分も読んでないので、これから先もとても楽しみです。
どんな場所を旅できるんでしょうね。
早く買ってこなくっちゃ!

投稿: 四季 | 2005.04.08 07:09 午前

四季さん、こんばんは。
こちらこそ、TB&コメントありがとうございます。
ほんとこのシリーズ続いてほしいです。
ただ、本屋さんに売ってないんですよね。Amazonでもないのがありますね。仕方がないので一部は古本屋で買ってしまいました。

投稿: 葉兎 | 2005.04.08 08:50 午後

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